ショパンコンクール公式サイトのニュースで「Which compositions of Chopin do the participants of the Preliminary choose most eagerly?」という記事がありました。
「今回の予備予選でどの作品が一番多く選ばれたか」というタイトルだけど、気になります!!
コンクールや試験の選曲ってすごく大切だと思います。わたし、予備予選全員分まだ聴き終わってないけど、それでも聴き比べとかしてみて
↓豪華この3人が同じ曲弾いてるとかっ!
「これ同じ曲か〜。どれも違うけど、どれもステキ」なんて思うと同時に「何故この曲選んだのか知りたいな〜」とも思ってたんだけど。。その疑問のヒントになるのかならないのか。。ちょっと読んでみたのでまとめておきます。
↓目次をタップして好きなところから読んで下さい
予備予選で一番多く弾かれた曲
上の記事によると
- 1番多く選ばれた曲 Ballade in F minor, Op. 52 →45人
- 2番目に多く選ばれた曲 Etude in F major, Op. 10 No. 8 →40人
だそうです。そして、
反対に1番少なかったのが Mazurka in B major, Op. 41 No. 2 →1人
う〜〜ん、けっこう偏りますね。わかるようなわからないような。。←どっちだ??
実はバラードもマズルカも予備予選の後でまた課題曲になっています。という事は予備予選で選ばれなかった曲も、みなさんが後のステージで演奏する可能性があるわけです。
もちろん通過できなければ次のステージに進めないわけだから、それこそが駆け引きの部分なんでしょうか。こうなると課題曲が気になる!
ってことで、ファイナルまでの全課題曲をチェックしてみたので、参考にリストしました。
ショパンコンクール 全課題曲
公式サイトのコンクールのルール「Rules of The Eighteenth International Fryderyk Chopin Piano Competition VII」を参考にしています。
*「コンクールで演奏するレパートリーは参加者のコンクール申請書に記載する事。変更の場合は2021年8月21日以前にコンクール事務局に通知すること」とあります
予備予選
「規定の2曲のエチュードを続けて演奏する以外は演奏の順番は自由。暗譜で演奏すること」ってことです。
エチュード 2曲続けて
a)と b)から1曲ずつ選んで計2曲を演奏する
a)
- in C major, Op. 10 No. 1
- in C sharp minor, Op. 10 No. 4
- in G flat major, Op. 10 No. 5
- in F major, Op. 10 No. 8
- in C minor, Op. 10 No. 12
- in A minor, Op. 25 No. 11
b)
- in A minor, Op. 10 No. 2
- in C major Op. 10 No. 7
- in A flat major, Op. 10 No. 10
- in E flat major, Op. 10 No. 11
- in A minor, Op. 25 No. 4
- in E minor, Op. 25 No. 5
- in G sharp minor, Op. 25 No. 6
- in B minor, Op. 25 No. 10
ノクターンかエチュード 1曲
下記から1曲演奏する
- Nocturne in B major, Op. 9 No. 3
- Nocturne in C sharp minor, Op. 27 No. 1
- Nocturne in D flat major, Op. 27 No. 2
- Nocturne in G major, Op. 37 No. 2
- Nocturne in C minor, Op. 48 No. 1
- Nocturne in F sharp minor, Op. 48 No. 2
- Nocturne in E flat major, Op. 55 No. 2
- Nocturne in B major, Op. 62 No. 1
- Nocturne in E major, Op. 62 No. 2
- Etude in E major, Op. 10 No. 3
- Etude in E flat minor, Op. 10 No. 6
- Etude in C sharp minor, Op. 25 No. 7
バラードかバルカローレ(舟歌)かファンタジー(幻想曲) 1曲
下記から1曲演奏する
- Ballade in G minor, Op. 23
- Ballade in F major, Op. 38
- Ballade in A flat major, Op. 47
- Ballade in F minor, Op. 52
- Barcarolle in F sharp major, Op. 60
- Fantasy in F minor, Op. 49
マズルカ 2曲
下記のOpusから2曲演奏する
17, 24, 30, 33, 41, 50, 56, 59
1次予選 課題曲
- 申込みの際のビデオ審査用の演奏及び予備予選で演奏したのと同じ曲を演奏してもよい(エチュードの重複は不可)
- 1次予選から本選まで、曲の重複は不可
- 規定の2曲のエチュードを続けて演奏する以外は演奏の順番は自由
エチュード 2曲続けて
a)と b)から1曲ずつ選んで計2曲を演奏する
a)
- in C major, Op. 10 No. 1
- in C sharp minor, Op. 10 No. 4
- in G flat major, Op. 10 No. 5
- in F major, Op. 10 No. 8
- in C minor, Op. 10 No. 12
- in A minor, Op. 25 No. 11
b)
- in A minor, Op. 10 No. 2
- in C major Op. 10 No. 7
- in A flat major, Op. 10 No. 10
- in E flat major, Op. 10 No. 11
- in A minor, Op. 25 No. 4
- in E minor, Op. 25 No. 5
- in G sharp minor, Op. 25 No. 6
- in B minor, Op. 25 No. 10
ノクターンかエチュード 1曲
下記から1曲演奏する
- Nocturne in B major, Op. 9 No. 3
- Nocturne in C sharp minor, Op. 27 No. 1
- Nocturne in D flat major, Op. 27 No. 2
- Nocturne in G major, Op. 37 No. 2
- Nocturne in C minor, Op. 48 No. 1
- Nocturne in F sharp minor, Op. 48 No. 2
- Nocturne in E flat major, Op. 55 No. 2
- Nocturne in B major, Op. 62 No. 1
- Nocturne in E major, Op. 62 No. 2
- Etude in E major, Op. 10 No. 3
- Etude in E flat minor, Op. 10 No. 6
- Etude in C sharp minor, Op. 25 No. 7
バラードかバルカローレ(舟歌)かファンタジー(幻想曲)かスケルツォ 1曲
下記から1曲演奏する
- Ballade in G minor, Op. 23
- Ballade in F major, Op. 38
- Ballade in A flat major, Op. 47
- Ballade in F minor, Op. 52
- Barcarolle in F sharp major, Op. 60
- Fantasy in F minor, Op. 49
- Scherzo in B minor, Op. 20
- Scherzo in B flat minor, Op. 31
- Scherzo in C sharp minor, Op. 39
- Scherzo in E major, Op. 54
2次予選 課題曲
- 演奏時間は30〜40分。以下の課題曲の演奏で規定の演奏時間に満たない場合は他のショパンの作品を追加する。
- 1次予選でスケルツォを演奏した場合は、このグループのそれ以外のジャンルから選曲すること。
- Op.26以外は演奏の順番は自由
- 規定の演奏時間を越えた場合は審査員が演奏をストップする場合がある。
バラードかバルカローレ(舟歌)かファンタジー(幻想曲)かスケルツォかポロネーズ 1曲
下記から1曲演奏する
- Ballade in G minor, Op. 23
- Ballade in F major, Op. 38
- Ballade in A flat major, Op. 47
- Ballade in F minor, Op. 52
- Barcarolle in F sharp major, Op. 60
- Fantasy in F minor, Op. 49
- Scherzo in B minor, Op. 20
- Scherzo in B flat minor, Op. 31
- Scherzo in C sharp minor, Op. 39
- Scherzo in E major, Op. 54
- Polonaise-Fantasy in A flat major, Op. 61
ワルツ 1曲
下記から1曲演奏する
- in E flat major, Op. 18
- in A flat major, Op. 34 No. 1
- in F major, Op. 34 No. 3
- in A flat major, Op. 42
- in A flat major, Op. 64 No. 3
ポロネーズ 1曲
下記から1曲演奏する
- Andante Spianato and Polonaise in E flat major, Op. 22
- Polonaise in F sharp minor, Op. 44
- Polonaise in A flat major, Op. 53
- both Polonaises from Op. 26(2曲とも演奏すること)
3次予選 課題曲
- 演奏時間は45〜55分。以下の課題曲の演奏で規定の演奏時間に満たない場合は他のショパンの作品を追加する。
- マズルカとプレリュード以外は演奏の順番は自由
- 規定の演奏時間を越えた場合は審査員が演奏をストップする場合がある。
ソナタかプレリュード 1作品
- ソナタNo.2第1楽章のリピートは任意。
- ソナタNo.3第1楽章提示部のリピートはしないこと。
下記から1つ演奏する
- Piano Sonata No. 2 in B flat minor, Op. 35
- Piano Sonata No. 3 in B minor, Op. 58
- all Preludes, Op. 28.
マズルカ
下記作品から1セット。作品内にある順番で演奏する。
17, 24, 30, 33, 41, 50, 56, 59
Op.33とOp.41は以下の順番で演奏する
op. 33
- in G sharp minor No. 1
- in C major No. 2
- in D major No. 3
- in B minor No. 4
op. 41
- in E minor No. 1
- in B major No. 2
- in A flat major No. 3
- in C sharp minor No. 4
本選
コンチェルト
下記の作品から一つ演奏する
- Piano Concerto No.1 in E minor, Op. 11
- Piano Concerto No.2 in F minor, Op. 21
ピアノ協奏曲第1番を選曲する人が多い理由
第18回ショパンコンクール最終順位発表など
まとめ
だいたいは知っていたけど。。改めて課題曲を見て「本当に膨大な曲を準備しないと乗り切れないコンクールだ〜」って思います。ステージが進んでも繰り返される課題曲。結局全部弾けないと、というか全部に自分の解釈をきちんと作ってこないと先に進めない〜!10月のコンクールまでに、わたしももう一度課題曲の解説なんかを勉強してみようかな、と思ってここに予備予選も含めてリストしておきました。
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