牛田智大・2次予選を終えて&第18回ショパンコンクールについて

牛田智大2次後 -牛田智大

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表紙写真:ショパンコンクール参加者プロフィール牛田智大より

ショパンコンクールについて書いているので、牛田さんについても2次予選後のご本人の言葉やショパンインスティチュートからのニュースなどまとめておきたい事があったけど、なかなか書く気になれず。。で「どうしようどうしよう」と思っているうちにずいぶんと時が経ち。。記事やTwitterもこれからだんだん探しにくくなるだろうし、1年が過ぎる前には何とかしよう。。と思い、やっと書く事にしました!

内容はニュース的に新しい事も無いし皆様ご存知の事ばかりと思いますが、今回は将来自分が思い出すための記録です〜

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ショパンインスティチュートからのニュース

第18回の2次予選が終わって結果発表の後、ショパンインスティチュートからこんなニュースが出ました

→ One minute and 1300 comments – another stage, another record broken!

タイトルは「1分で1300コメント。また記録更新!」ってかんじでしょうか。

2次予選に関するところだけを簡単にまとめると以下のような内容。

”2次予選では48の作品が44人のピアニストによって演奏された。2次予選のYouTube視聴は730万回で1次予選を200万回上回り、130万時間の視聴に相当。日本の視聴者が 約半分(45.5%) を占めている。そして韓国、ポーランド、アメリカでも等しく人気。さらに視聴者はコメントでも参加。前代未聞の毎秒22コメントを記録しました。この数日で(視聴時間やコメント数で)新しい記録が生まれている事が世界の音楽愛好家の間で日に日に(コンクールに対する)興味が増している証拠でしょう”

ってあるのだけど。。

この1300ものコメント。内容を見てみれば多くが牛田さんに関する話。「新記録って。。ほとんど全部牛田さんのおかげだし!!1000件全部確認したわけではないけど‥」って思ったのを覚えてます〜。もちろん悪い事ではありません。3次に進まなかった結果があまりに予想外だった事もあると思うけど、改めて牛田さんの人気を実感した一件でした!

2次予選結果発表後のコメント数 

↓そしてこちらの2次予選結果発表の動画のコメント欄でコメント数が確認できます。

これを書いている時点で1203件のコメントが記入されてます。

因みに各予選と本選の結果発表後のコメント数はこんなかんじ

となってます。2次の件数は牛田さん効果としても、回を追うごとに世界中で興味が増して言っているというのは本当の事だと思いますし、日本から参加したピアニストの皆さんの影響も大きいと思います!

メッセージ〜牛田智大Twitterより

2次予選後、結果について早速くツイートしてくださった牛田さん。いつもながら音楽の事でも勉強になるツイートがたくさんあるので、牛田さんのTwitterからそのまま引用して記録としてまとめておきます。↓この牛田さんのツイートをクリックすればオリジナルの会話を見ることができます。

このコンクールで審査をしてくださっている先生方は、音楽家として心から尊敬する存在で、演奏を聴いていただけたことをとても光栄に思っております。今回の判断を心から支持しています。

一方で、ご期待を寄せてくださっていた皆さまには、結果という形で報いることができなかったことを本当に心苦しく、申し訳なく思っています。

今回はなかなかホールの音響がつかめず、最大音量を見極められないままラウンドを終えてしまい、ダイナミクスの構成や音色の調整が狂ってしまいました。ホールの音響上自分の音量が足りていないのではと錯覚してしまい、不自然な力で芸術的でない飽和した響きを引き出してしまった瞬間がありました。

また、響かないホールで無理やり音量を出すために、バスや最も重要な音を少し遅らせることで倍音の効果でピアノが鳴っているように聞こえさせることができるのですが、これをホールの音響を探るうちに無意識に多用してしまっていたようです。

(左右のズレは20世紀の典型的なテクニックではありますが現代ではあまりふさわしいとはいえません。もちろんポリフォニックな部分や旋律がレチタティーヴォ的になっている部分では声部ごとのイントネーションの違いから必然的なズレが生じるのは自然な範囲内であれば許容されるべきだとは思いますが)

計算違いが重なり想定していたものとはかなり違った音楽を提示する形になってしまいましたが、自分にとっては準備の過程のなかで作品についての勉強をたくさんさせていただけたことが、かけがえのない経験と財産となりました。

今後より成長して、また皆さまに聴いていただけるよう精進したいと思います。また再び皆さまと偉大な作曲家の音楽を共有できる日を楽しみにしています。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

そして、このコンクールのために多くのお導きをくださった先生方にも、この場で改めて心からの感謝を申し上げます。壮大で哲学的な深い世界観を楽譜から導き出すための助言をくださったA.アガジャーノフ先生、作曲家のスタイルや伝統を踏まえた論理的な視点を分け与えてくださった下田幸二先生

さまざまなアイディアとテクニックの質を維持することを両立するための助言をくださったA.ヴェルシーニン先生、ポーランドの歴史や民族の誇りを教えてくださったB.カヴァラ先生、そして準備の過程で精神的な面などでたくさんの助言をくださった江口文子先生。

自分の力不足ですべてを理想的な形で舞台の上で実現させることは叶いませんでしたが、素晴らしい学びの日々に心から感謝しています。本当にありがとうございました。

牛田智大2次後
Tomoharu Ushida Official

↓このツイート見た時、ホッとしました〜

2次予選を終えて一番思うところがあるのはご本人にちがいないのに、演奏を聴いていた私達まで気遣ってくれる牛田さん。本当にステキな演奏を有難うございました

真:chopin 2020 pl:Tomoharu Ushida

牛田智大2次後
牛田智大2次後
牛田智大2次後
牛田智大2次後

牛田智大 1次予選

1次予選演奏リンクとお話はこちら 

牛田智大 2次予選

2次予選演奏リンクとお話はこちら

まとめ

牛田智大2次後
ショパンコンクール参加者プロフィール牛田智大

結果を聞いて

今回の結果について、わたしの感じた事をメモとして残しておこうと思います。コンクール中、毎回寝ずに結果が出るのを待っていた私ですが。。2次の結果発表で牛田さんの名前がなかった時に一番最初に頭をよぎったのは「音量の配分が思ったのと違ったのかも。。」って事です。YouTubeで聴いてて「素晴らしい!」って涙してたのに(←私が)結果に結びつかないということは、配信では伝わらないけど会場では影響する何かがあったのでは?=響き?って思いました!会場での音のコントロールが自分がイメージした通りに伝わっていなかったとか。。

その後Twitterで牛田さんから倍音などのお話を色々教えていただいき、納得する事ができました。ご自身が大変な時に詳しく解説してくれる牛田さん。本当に「ファン思いのプロだ〜」って感じて又じ〜ん‥

ショパンコンクールの審査について

牛田さんがTwitterで審査について「今回の判断を心から支持しています」とコメントされてましたが、わたしも全く同じ気持ちです。牛田さんだけでなく、このコンクールを通してどの結果に対しても同じ気持ちです。

↓ショパンコンクールって以前からいつもコンクールのあり方を見直して、より良い審査ができるように頑張ってます。

審査が公平である事をアピールするために、採点表を公表したりメディアを通じてコンクール全てを中継したりという姿勢には「ショパンコンクールは世界最高峰なんだ」というプライドを感じます。でもこれって関係者のプレッシャーがスゴそう!って思ってて。

特に今回なんて審査はいつも長引いてたし、審査員長はじめ先生方のお話でも「レベルが高すぎていつも規定の人数を上回る人数が次に進んだ」とか「審査員にとっても難しいコンクールになった」なんて聞くと「本当に全ての人たちが第18回を成功させるために誠実に向き合っているんだな」と何度も感じました。

ショパンコンクール大好き。関係者の方々お疲れさまでした!これからも皆んなの夢にふさわしいコンクールで有り続けて下さい!!

YAMAHAのピアノ

今回牛田さんはYAMAHAで演奏されててステキでした!この第18回ではファイナルでYAMAHAを演奏した人はいませんでしたが、第16回で初優勝。ユリアンナ・アヴデーエワさんが一次予選からファイナルまで同じヤマハのCFXで演奏しました。第17回では、2位になったシャルル・リシャール=アムランさんがファイナルまでずっとYAMAHAを演奏していました。↓ショパンと彼のヨーロッパ音楽祭では反田恭平さんもシモン・ネーリングさんもYAMAHAで演奏しててとてもステキでした〜!

どのピアノも好きだけど、やっぱり日本のメーカーが世界で活躍してくれると嬉しい♡

日本に期待

冒頭のニュースでも「日本の視聴者が約半数」とあるけれど、日本では大変有名で人気のショパンコンクール。今回は開会の記者会見からピオトル・グリンスキ副首相兼文化・国家遺産・スポーツ大臣が日本との友好関係を話題に出したりして「日本に期待してる!」って感じが伺えました〜

↓この記事の「演奏順抽選会の中継(動画)」が開会の記者会見です

まあそこはショパンコンクールのダイレクター、Dr. Artur Szklenerがすかさず「すみません大臣、日本人が勝つとは保証できないけれど、ベストピアニストが優勝するのは間違いありません」って言ってたけど。さすが公平です〜

牛田さんをきっかけにショパンコンクールを聴き出した方もいる事でしょう。今回の牛田さんに関するコメント数にしても、先日書いたかてぃんさんの再生回数にしても、日本人アーティストの貢献とそのファンの影響力はすごいものだと思います!日本の魅力的で実力あるアーティストが注目され、世界の舞台で認知されるって素晴らしい。

ショパンコンクールでも日本から優勝者が出たら夢のようです〜。まだまだ若い牛田さん、コンクール後もご活躍で忙しそうだけど、もし機会があれば次回のショパンコンクールにも出場して又素晴らしい演奏を聴きたいです!

って事で「まとめ」と言ってから好きに書いて長くなってしまったけど、これで終わります〜

↓採点表&結果一覧

↓音楽いろいろ

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