表紙写真:HKU MUSE
ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで最年少18歳で優勝した韓国のイム・ユンチャン。11月11日に行われた彼の香港デビューコンサートに行ってきたので、その様子をまとめます!
*目次の好きなところからお読みください
イム・ユンチャン プロフィール
コンサート前に予習しようと思って書いた記事です。プロフィール、香港公演のプログラム。曲目の動画リンクなどまとめてあります
会場:香港大学 李兆基會議中心大會堂/ Grand Hall, Lee Shau Kee Lecture Centre
会場は香港大学のグランドホール。今回初めて行ったので会場についてまとめておきます
- グランドホールのカタログ→ Grand Hall Brochure
カタログの写真を見てみると↓こんなかんじ。
グランドホール座席表
全部で834席とこじんまりしたイメージ。
グランドホール 行き方
李兆基會議中心大會堂 Grand Hall, Lee Shau Kee Lecture Centre, HKU は香港大学キャンパスの一番西の方にあるビルです!
↓利用できるバスなどはこちら
グーグル・マップ
いよいよユンチャン公演 当日会場へ
ランランやユンディ、他にもツィメルマンやポリーニ、アルゲリッチ、キーシンなどの巨匠は皆んな香港では「香港カルチャーセンター(香港文化中心)」という客席2000ほどの場所で公演するのですが、今回のユンチャンのスケジュールが発表された時はまだコロナ規制があった香港。そんな事情もあってこの大学のホールになったのかも。←勝手な想像ですとにかく小さめの会場でユンチャンレベルのピアノリサイタルが聴けるってとてもラッキーです!そしてここは一度来てみたかったホール!
バスを大学前で降りて構内を通って会場を目指します〜。 あ、通路にユンチャン!お隣さんは来月公演される方みたい。
またユンチャン!ワクワクが高まってきます〜
この看板のLee Shau Kee Lecture Centreってユンチャンが演奏するホールがあるビルです。向こうに人が集まってる
ここからワクチン3回接種してるヘルスコードをチェックして中へ。
開場待ち。もうすぐ。韓国語があちこちで聞こえます
入場〜〜
香港大学のマークかっこいい
今回はユンチャンにわくわくしすぎて、できるだけ前に!手元が見える左側に!とチケット取りましたが、バルコニーの一番後ろでも聴いてみたい。音が集まってバランス良いかもしれません。一度別の会場でピアノの蓋が開いてる正面に座ったらすごく音が良くて「当たり前」と思ったけど、どーしてもミーハーになっていつも左側をとってしまいます‥。
2022 Van Cliburn Gold Medalist: Yunchan Lim HK Debut イム・ユンチャン香港公演
さてさて演奏です。プログラムはこんなかんじ
プログラム
- ブラームス :4つのバラード Op.10
- メンデルスゾーン :幻想曲 (スコットランド・ソナタ) Op.28 U 92 嬰ヘ短調
休憩
- リスト:二つの伝説 S.175
第1番 小鳥に説教するアッシジの聖フランチェスコ
第2番 水の上を歩くパオラの聖フランチェスコ
- リスト:巡礼の年 第2年「イタリア」より “ダンテを読んで ー ソナタ風幻想曲” S.161 / R.10-7
演奏メモ
わたしの勝手な感想をメモさせていただきます。。ピアノはスタインウェイ。型番などは分かりません。
夜8時開始予定が少し遅れてスタート。ユンチャンがステージに現れると皆んな期待いっぱいの拍手!右手を少し後ろにして左手を前にたらしてお辞儀すると椅子に座ってじっとしているユンチャン。この時間少し長かったけど、皆んな物音一つたてず固唾を呑んで見守ります。香港の会場でこんなにし〜〜んッって痛いほど静寂した空気初めてでした。聴衆の愛を感じます〜
ブラームス。和音がどんどんブレンドしてきて美しい響きが重なっていきます〜。あぁ、なんか初めてのホールで音がなかなか掴めないときってあるから。空気とわたしが最初なんかぎこちなかったけど、ユンチャンが音と会場を一つにしてくれて〜。本当にステキな演奏でした。強弱も自由自在。ユンチャンも気持ちよさそうに4番まで終了。ユンチャンの演奏聴いて1番のエドワードのエピソード思い出しました。息子が父親を殺してしまい、その息子を母親が責めるんだけど、実は息子をそそのかしたのは母親だったって話(詩?)を音楽にしたという話があったりして興味深い。元の話は私もあまり詳しくないけど、調べると面白いかも‥と思いつつそのまま。スミマセン
ここで遅れてきた人たちが会場に入ります。そしてすぐメンデルスゾーン。始まったと同時に会場の皆んなが引き込まれていくのが伝わってくる。ユンチャンから目も耳も離せない。終盤のマッハな指の動きに私なんて「ピアノってついてこれるのかな」なんてわけ分からない事まで考え出して、ユンチャンの指を凝視。「OK。鍵盤全部返ってきてる。音も聞こえてる」とか確認しだす始末。その技術の凄さは動画でも感じることができると思うけど。会場では音の波が押し寄せて皆んなまとめてのまれてしまいました〜!もう息も出来ないまま終了。拍手喝采!まだ前半終了しただけなのに、カーテンコール。この時少しだけ口角上がったかな〜?笑顔は無いけど。クールですね♡
ここで20分の休憩。調律師さんが20分間ずっととても念入りに調律していました。こんなに長い調律珍しいかなと思ったけど、後半のリストに備えて?それとも何かリクエストがあったかな?と色々想像してしまいました。
そして後半。リスト。鳥?海?もう見える〜〜!まるで音で絵を描いてるみたい。細く長く響くし、手前でも遠くでも鳴るし、3Dがスゴイ。ダンテの終盤なんてもうオーケストラ?何人いるんですか?ユンチャンだけです、みたいな。そしてユンチャンは難曲に次ぐ難曲を
ま ち が え な い‼
テクニックがスゴイ‼
皆んなユンチャンワールドに巻き込まれて息つくヒマもなく、終わってやっとハァ〜〜。そして拍手喝采。集中しすぎてここまでアッという間。。
アンコール
アンコールは以下の3曲。とにかく拍手が鳴り止まなくて。ユンチャンもリラックスしたのか、さらに音が自在に伸びて聴いてる方もうっとり。どれも少しずつアレンジしてあってオシャレ。え〜っやってみたい!←ムリってなりました
- サン=サーンス 白鳥
- ショパン ノクターンOp.9-2
- バッハ=ケンプ シチリアーノ
あんなにスゴイ演奏たくさん聴いてお腹いっぱいかと思っら。。もう次が聴きたい!私ったら勝手にもっと若い演奏を想像してたんだけど。すごく完成された印象でビックリです。←すみません
どの音もどんな風に鳴らすか、予めきちんと決めてあるかんじですごく細かい作業を積み重ねて曲を作っているんだろうなぁって思いました。その上、圧倒的なテクニック。コンサート前に動画を見てたくさん想像できる事もあったけど。。
↓動画リンクはここから
やっぱり遠くに飛ばしたり、近くに落としたりする音の距離ってライブじゃないと伝わらない気がします。 機会があれば是非このユンチャン3Dを会場で目と耳と肌で実際に体験&体感していただくのをオススメします〜!
夜8時スタート、休憩含めて9時45分頃終了予定だったこのリサイタル。アンコール後、会場を出たのは10時15分頃でした。
ユンチャン、お疲れさまでした。香港に来てくれてありがと〜!次が楽しみです
- Twitter(音楽記事更新のお知らせ)→ おうち満喫ライフ・MUSIC
コメント