かてぃんこと角野隼斗のショパンコンクールインタビューについて考える1

角野隼斗インタビュー1 -角野隼斗 かてぃん

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ショパンコンクールの参加者の中でも異色と言って良いと思う角野さん。東大を卒業したピアニストとかYoutuber Cateen かてぃんとしても有名ですが、活動が幅広すぎて。。なんて表現したら良いのかなって思ってこちらを見てみた↓

 角野隼斗ホームページ →HAYATO SUMINO BIOGRAPHY

このバイオグラフィーによると「クラシック音楽に確かな位置を築きつつも、ジャンルを超えた音楽すべてに丁寧に軸足を置く、真に新しいピアニストとして注目を集めている」とあります。なるほど、その通り〜

↓活躍とプロフィール 何で異色か分かる

↓角野さんのショパンコンクール全演奏リンク

クラシック以外のジャンルでアーティストとしてもご活躍の角野さんが「ショパンコンクール」に「どのような気持ちで参加したのかな」とか「どのように取り組んだのかな」とか「参加前と参加後で心境や演奏の違いはあるのかな」とずっと気になってて。本人自らがお話してるYoutubeもあるので「クラシック一筋」のピアニストとはちょっと違う角野さんのアプローチをまとめてみたいと思います。

角野隼斗 第18回ショパンコンクール 予備予選後のインタビュー

こちらは角野隼斗さんの予備予選後のインタビュー。気持ちの変化をすごく正直に話してくれてて大変勉強になる!

動画:ピティナ広報より

参加を決めた時の気持ちについて「5年に1回のショパンコンクールというのがあって、クラシックピアニストはみんなそこを目指しているので、自分も挑戦してみようかなという位の気持ちだったと思う」って言ってます。

再現芸術に取り組む事への絶望感

インタビューで「再現芸術に取り組む事への絶望感」があると言ってるのですが。「再現芸術」って‥なに??。って思ったら角野さんが教えてくれてます。まとめると

「クラシック=昔の作品を再現する→再現芸術。究極の目的は、作曲家の意思を解釈・伝達するという考え方が主流ではないか」

そして「一方、クラシック以外のジャンルは他者とは違う自己の表現を追求するのが根本的な考え方」

クラシックとそれ以外。「突き詰めた時の考え方が違うのに、どう向かい合うのか。両者のスタンスが相容れないのではないか」とお話していますが。。

私もそこを聞きたかったんです〜!ショパンコンクールと即興演奏や作曲など角野さんが「Youtuber Cateen かてぃん」として行っている活動があまりに違う!

再現←→自己表現って正反対とも思える!

「再現芸術は奥が深くて、一生かかっても極めることのできないこと。そこに一生をかけてる人は尊敬するが、今の時代の我々がそこに新しく何かを積み上げるという事は極めて難しいと思う。自分の演奏が今”世にあるどの解釈ともかぶらない新しさと素晴らしさがある”と言い切れるのか→自分は言い切れない」「すでに先人が積み上げたものがある中で自分はどうするのかと考えると複雑な気分だった」と言っていて、ここから絶望感が出てきているようです。

う〜ん、角野さんほどでも「自分が誰よりもショパンを上手く再現できる。伝えられる」と自信を持って言うのは途方も無い事のような気持ちになるんですね。

絶望から勇気へ

自身は「(他者とは違う自己表現をする)アーティスト的な生き方に強い憧れを抱いている」そう。でも「クラシックも好き。作品も素晴らしいと思ってる」との事。そこが角野さんも活動してる上での悩みだそうで。

う〜ん私がどのように気持ちに整理をつけるのか。。と疑問に思うところで本人も悩んでいた。。

じゃあどうするの?クラシックとは両立できないの?と思っていると、予備予選に参加したことで気持ちに変化が起こったよう。

それまでは「(再現は大変なので)ショパンは単純に自分の研鑽の為に弾くという気持ちでいた」そうですが、最初に舞台に立った時

「ショパンと対峙しているような気持ちになり自分を出し切るのが怖くなった。丁寧に、誠実であることを伝えようと思う気持ちが強くなった」と言ってます。ショパンと対峙って。。ショパンが降りてきた?自己表現じゃなくて、自然に再現に集中することになったかんじでしょうか。ショパンコンクール効果かな。

「予備予選で素晴らしい演奏に出会い、彼らはそれ(自分の解釈が一番素晴らしいという事)を言い切ろうとしているのでは、と思い勇気になった。自分が出来るかは分からないが、人類70億人の顔が全て違うように、音というのも人それぞれで、その人しか持っていないもの。そう思うと再現芸術に取り組む事への絶望感や不安が和らぎ勇気に変わった」って言ってます!

「生きた再現芸術をその時代の人に生で届けて虜にするのはすごく価値がある。すごい事だと感じた。(予備予選で)反田くんの演奏を聞いてリサイタルのようで感動した。こういう演奏を聞くと考え方の変化につながる」

ってお話でした!

↓反田恭平さんの予備予選

まとめ

第18回ショパンコンクールの角野さんの演奏はどれもとても素敵だったけど、コンクールの間中進化し続け音色も変わって来るので、何か気持ちや取り組みに変化があったのかな、知りたいなって思ってたんです!今回のインタビューでは気持ちの迷いや不安から、だんだんと整理出来ていくきっかけのお話が聞けて興味深かったです。

もっと知りたい!次はコンクール後の気持ちも是非聞いてみたいと思ってます〜

追記:香港公演

↓角野さんが香港でリサイタルをしてくれることに〜‼

ショパンコンクールで演奏した曲や「胎動」「追憶」もプログラムに入っていてワクワクです!

↓音楽いろいろ

↓ショパンコンクール音源リンク まるごとシリーズ

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